もち性の大麦「もち麦」と玄米の違い:栄養素と美味しい食べ方の徹底比較
もち麦と玄米は、食物繊維などの栄養素が摂れることから、健康的な食生活をしたい人に人気のある食材。
食べ方や栄養素など、どんな違いがあるのか、詳しく比較していきます。
1. 見た目の違い
玄米
玄米は、私たちが普段食べているお米のもみ殻を取った後、種皮や胚芽(ぬか)を取り除く前(=精白する前)のもののことです。
ベージュや茶のかかった色をしています。
もち麦
もち麦は、大麦のうち「もち種」のもののこと。
表皮と胚芽を取り除いた後(=精白した後)の状態で売られている場合がほとんどです。
お米でいう「ぬか」の部分(小麦で言うと「ふすま」、大麦では「麦ぬか」と言われることもある部分)を取り除いた状態です。
表皮がついていないため白色ですが、白米と比べると少し黄味や茶味かかった色をしていることもあります。(色は品種によって少し異なります)
玄米は種皮や胚芽(ぬか層)がついている、もち麦は表皮や胚芽(ぬか層)がついていない点が大きな違いです。
2. 食感・味の違い
どちらも白米のかわりに食べる、もしくは白米に混ぜて炊飯するのが一般的です。
玄米
玄米はぬか層がついたままなので少し硬く感じることがあり、白米と比べると少しボソボソした食感になることがあります。
また、糠独特の香ばしいにおいがあり、食べやすくシリアルやクラッカーなどに加工された商品も売っています。
一般的な玄米は長めに水浸けし、炊飯器の専用モードを使うなどおいしく炊くのにコツが必要です。
もち麦
もち麦は白米と比べるともちもち、プチプチした食感があります。
この食感を活かし、もち麦をゆでたり蒸したりしたものをサラダやスープの具に使う場合もあります。
味はお米に近く、品種によっては酸っぱいにおいがするものもあります。
お米と混ぜて水加減を調整するだけで簡単においしく炊くことができ、簡単に調理できるのがポイントです。
3. 栄養素の違い
玄米ともち麦を比較してみると、もち麦は食物繊維が玄米の3.5倍以上含まれています。
エネルギー、たんぱく質、糖質には大きな差はありません。
エネルギー (kcal) | たんぱく質 (g) | 脂質 (g) | 炭水化物 (g) | 糖質 (g) | 食物繊維 (g) | |
白米 | 342 | 6.1 | 0.9 | 77.6 | 77.1 | 0.5 |
玄米 | 346 | 6.8 | 2.4 | 74.3 | 70.7 | 3.0 |
もち麦 | 344 | 6.5 | 1.6 | 81.3 | 70.3 | 11.0 |
データ:もち麦…マルヤナギ小倉屋調べ 玄米・白米…日本食品標準成分表2020年版(八訂)
食物繊維を摂りたい場合は、玄米よりもち麦のほうが優れていますが、どちらも白米に比べると食物繊維を含め様々な栄養が摂れるので、お好みに合わせて選んで食べるのがオススメです。