社高校生とマルヤナギの4年間の取り組み:加東市産もち麦で地域を元気に!
1月27日、第95回選抜高校野球の選考委員会が開かれ、県立社高校の出場が決まりました。マルヤナギは2019年から、同校生活科学科の課題研究の授業で地方創生を学ぶ生徒らと、加東市で栽培しているもち麦を通じて「地域を元気にする活動」を共に続けています。生徒らとの4年間の取り組みにより、もち麦は地域の特産品として拡がりつつあります。今回はまもなく卒業を迎える3年生地方創生班のこれまでの取り組みをご紹介します。
もち麦を使った商品開発で「ご当地!絶品うまいもん甲子園」全国大会出場
まもなく卒業を迎える、今年3年生の地方創生班の「もち麦で地域を元気にする活動」は2年生の夏から始まりました。
2021年秋、先に“甲子園出場”を果たしたのは彼女たちでした。
韓国料理ホットクを、加東市特産品もち麦粉を使用した、もちっと食感の和風おやつにアレンジし『誰一人取り残さない ねぎもちっとホットク』を開発。
具材の野菜は皮をむかずそのまま使うことで食品廃棄を減らし、包装は紙を使用。
地域の農業や経済の活性化と環境への配慮を兼ね備えたご当地メニュー開発で「ご当地絶品うまいもん甲子園」の全国大会に進出し、企業賞を受賞しました。
もち麦の麦踏み、収穫体験、もち麦畑のサイクリングイベント
生徒たちは実際に市内のもち麦畑でもち麦の麦踏み体験をしたり、収穫体験をして実際の生産者と触れあい、もち麦栽培について学びました。
また、もち麦を食べるだけでなく、黄金色のもち麦畑をサイクリングすることで、もち麦を「見て」楽しむことにも取り組み、様々な形でもち麦の普及を行っています。
バスツアー「社高生と行く!加東の魅力知りつくしちゃえツアー」の開催
2022年11月19日、20日、地方創生班が授業の一環として毎年企画する「社高生と行く!加東市の魅力知りつくしちゃえツアー5」を開催。
もち麦を使った昼食として、もち麦ベーグルのベーグルサンドを生徒たちが作りました。
また、市内のデザイナーと協力して、普段は廃棄や焼却される麦わらを活用したアップサイクルのものづくり体験を実施。
地元播州織の紐と組み合わせ、お正月やクリスマス用のリース作りを行いました。
もち麦の普及だけでなく、廃棄部を活用しロス削減にも取り組んでいます。
市内こども園の「もち麦メニュー」考案、子どもたちへの「もち麦うどん打ち体験」
生活科学科の生徒たちは、昨年度に加東みらいこども園(加東市)の給食メニューとして、小さな子どもたちでも食べられる「もち麦おはぎ」を考案しました。
それがきっかけとなり、このこども園の給食では昨年秋より月4回「もち麦メニュー」が出されるように。
現在では、社高生たちがおやつだけでなく、おかず等のもち麦レシピも考案し、園への提案を行っています。
また生徒たちは、製麺業遠藤コンス株式会社(加東市:代表取締役社長 齋藤福三郎)と共に、子どもたちを対象に「もち麦うどん打ち体験」を実施し、子どもの頃からもち麦に親しんでもらうことを推進しています。
「地方創生☆政策アイデアコンテスト」近畿経済産業局長賞、「高校生食のSDGsアクショングランプリ」全国最優秀賞受賞
内閣府主催「地方創生☆政策アイデアコンテスト」への応募は、社高校の生徒たちが加東市産もち麦の取り組みを始めてから4回目となり、今年度も「近畿経済産業局長賞」を受賞しました。
もち麦に関する取り組みで4年連続となります。
今年度は、加東市を巡りもち麦を食べるツアーをふるさと納税の返礼品にすることで、全国に加東市やもち麦の魅力と健康価値を伝える提案を行いました。
また、今年度は流通科学大学が主催する「高校生食のSDGsアクショングランプリ」に初めて応募。
これは『豊かで持続可能な食を目指して』をテーマに、高校生が市長になったと仮定してSDGsの取り組みを企画するもので、生徒たちは『加東市民とつくる3つの新改革「ひとづくり」「くらしづくり」「まちづくり」について』というテーマを立案。
「くらしづくり」では「もち麦」をテーマに、普段は廃棄や焼却される麦わらをアップサイクルし、市民や生産者に還元することで持続可能な循環型農業の形を提案し、全国最優秀賞を受賞しました。