まるごと大豆の魅力!蒸し大豆の栄養と健康効果を徹底解説
大豆は体にいい。わかっているけれど、豆腐、納豆、油揚げ、味噌、豆乳・・・などなど、大豆の加工食品はたくさんあるし、調理方法もさまざま。何をどうやって食べればいいの?
そんな疑問を解消してくれるのが実は「蒸し豆」だったんです。
1. 大豆は栄養バランスの良い「天然のマルチサプリ」
私たちの体は、食べたものから作られています。だから、健康的にいきいきと生活をするためには、食べ物から摂る栄養がとても大切。
健康的なバランスの良い食事を考えるとき、注目されているのが「大豆」です。
大豆には色々な栄養素が含まれ、とくに、現代人に不足しがちな食物繊維や、植物性たんぱく質が豊富です。一方で年齢とともに高くなりやすいコレステロールは含んでいないため、とってもヘルシー。
大豆は、まさに「天然のマルチサプリ」といっても過言ではないほどの栄養パワーを持っています。
大豆に含まれる主な栄養素
たんぱく質、ビタミンB1、ビタミンB2、葉酸、ビタミンE、ビタミンK、マグネシウム、
カリウム、食物繊維、大豆オリゴ糖、レシチン、ギャバ、大豆イソフラボン など
2. 「まるごと大豆」って何?
昔から大豆をよく食べる文化があった日本には、いろいろな大豆製品があります。
「まるごと大豆」とは、大豆からおからなどを取り除くことなく、大豆を全部まるごと食べることを言います。
身近な大豆製品では、蒸し大豆や納豆はまるごと大豆ですが、豆乳や豆腐はまるごと大豆ではありません。(製造工程でおからを取り除くため)
3. 栄養成分はこんなに違う!
「大豆が原料」と一口に言っても、その栄養成分には大きな差があるのを知っていますか?
今回は、よく食べられている大豆製品の栄養成分を表にしました。摂りたい栄養素に合わせて、かしこく大豆製品を選びましょう。
大豆製品100g中の栄養成分比較
蒸し大豆 | 水煮 | 豆腐 | 豆乳 | 納豆 | |
たんぱく質 | 16.6g | 12.9g | 5.3g | 3.2g | 16.5g |
食物繊維 | 8.8g | 6.8g | 0.9g | 0.3g | 6.7g | 大豆オリゴ糖 | 1.42g | 0.79g | 0.50g | 0.42g | 0g |
葉酸 | 96μg | 11μg | 12μg | 31μg | 120μg |
イソフラボン | 120mg | 62mg | 25mg | 12mg | 51mg |
(データ:日本食品分析センター、日本食品標準成分表2015年版(七訂)、日本食品検査)
4. 大豆を食べるなら、蒸し大豆がおすすめ
大豆を食べるなら、大豆の栄養素がしっかり残った「まるごと大豆」の蒸し豆や納豆がおすすめです。
その中でも蒸し大豆が注目されるには理由があります。
納豆と比べると・・・?
蒸し大豆には「オリゴ糖」が残っている!
納豆は発酵の過程で納豆菌がオリゴ糖をエサとして使ってしまうため、私たちが食べるときには、含有量が減ってしまいます。同じように、たんぱく質の一種であるβ―コングリシニンという成分も、納豆の発酵の過程で多くが分解されてしまいます。
蒸し大豆は常温で持ち運びが可能で、強いにおいなども無いので、食べるシーンを選びません。
水煮大豆と比べると・・・?
蒸し大豆には、栄養素やうま味が残っている!
水煮大豆は、大豆をお湯で長時間煮ている間に、様々な栄養素が水に溶け出してしまいます。水蒸気で加熱する「蒸す」調理法なら、水に溶け出しやすい栄養素や機能性成分も多く残ります。
うま味成分も逃さないので、蒸し大豆はほっくりした大豆の甘さが残ります。
豆腐・豆乳と比べると・・・?
蒸し大豆には、食物繊維が残っている!
豆乳や豆腐は、調理過程で食物繊維が豊富な「おから」を棄てているので、大豆製品のなかでも栄養成分は少なめ。食べやすくておいしいですが、大豆の栄養成分を摂ろうと思ったときには、効率がよくありません。
ここ数年で急激に広まってきた、まるごと大豆を食べられる「蒸し大豆」。
市販の蒸し豆の多くは、常温でそのまま食べられてとても便利。色んな料理との相性もよく、使いやすいのも特徴です。
5. 蒸し大豆を使った簡単ヘルシーレシピ
そのまま食べてもおいしい蒸し大豆ですが、袋をあけてそのまま使えるから、料理へのちょい足しにも向いています。
ごはんに蒸し大豆と少しだけ塩を加えた「蒸し大豆ごはん」は、手軽に食べられて、蒸し大豆のおいしさが最も引き立つメニュー。
ポテトサラダのじゃがいもを減らして蒸し大豆に置き換えれば、話題の「糖質オフ」メニューに。しかも、たんぱく質、食物繊維、カルシウムなど、不足が気になる栄養成分を補うことができます。
カレーやサラダのトッピングにも簡単に使える蒸し大豆。
料理のジャンルを問わずに使えることも、蒸し大豆のよいところですね。
※2014年2月3日放送分 NHKあさイチ