蒸し大豆 vs 水煮大豆:栄養・味・使い勝手の徹底比較
「蒸し大豆」は「水煮大豆」と同じように「大豆製品」とひとくくりにされがちですが、
実は摂れる栄養成分には大きな差があるって、ご存知でしょうか?
栄養、味の良さ、使い勝手などすべてをクリアする大豆製品、それが「蒸し大豆」。
水煮大豆とおいしさ・栄養を徹底的に比較します。
蒸し大豆、4つの利点
テレビや雑誌で特集になることも多く、注目を浴びる「蒸し大豆」。
食事の内容を見直したい方に選ばれている理由は、大きく4つあります。
蒸しているからおいしい・栄養たっぷり!
決め手は調理法。「蒸しているから」大豆本来のおいしさと栄養素を逃しません。
蒸し大豆は手軽・便利
蒸し大豆は面倒な水洗いもいりません。袋をあけて、料理の最後に加えるだけで簡単!
食物繊維が摂れる!
調理過程でおからを取り出さないから、大豆の食物繊維をまるごと全部食べられます。
蒸し大豆はアレンジしやすい
色んな料理に使えるシンプルで素朴なおいしさ。料理のジャンルを選びません。
おいしさの理由は調理方法の違い
お湯の中でぐつぐつ煮ると、大豆が本来持っている「うまみ」が
どんどん溶け出して、ゆであがった頃には味気ない大豆に……。
なかなか「そのまま食べておいしい!」というわけにはいきません。
「蒸す」とは、水蒸気で食材を加熱する調理方法のことですから、お湯の中では煮ていません。
だから、旨味が流れ出すのを最小限に抑えられます。
出来上がった蒸し大豆を1粒食べてみると、栗のような甘さとホクホク感にびっくり!
まだ食べたことのない方にも、是非驚きを感じていただきたいです。
栄養成分にも大きな差がある
「蒸す」と「ゆでる」の差は、おいしさだけではありません。
大豆がもともと持っている栄養成分も、蒸しているほうがたくさん残ります。
大豆を使った商品はたくさんありますが、それぞれに一長一短があります。
各々の特徴を知り、大豆を賢く食べましょう!
蒸し大豆 | 水煮大豆 | 豆腐(絹) | 豆乳 | 納豆 | |
たんぱく質(g) | 16.6 | 14.8 | 4.9 | 3.6 | 16.5 |
---|---|---|---|---|---|
食物繊維(g) | 8.8 | 6.6 | 0.3 | 0.2 | 6.7 |
オリゴ糖(mg) | 1.42 | 0.79 | 0.50 | 0.42 | 0 |
葉酸(μg) | 96 | 41 | 11 | 28 | 120 |
イソフラボン(mg) | 110 | 62 | 25 | 12 | 51 |
大豆製品100g中の栄養成分比較(データ:日本食品標準成分表2015年版(七訂)、日本食品分析センター、日本食品検査)
簡単に使えて便利な蒸し大豆
蒸し大豆は、袋をあけてそのまま食べられます。
例えば、サラダやスープのトッピングに最後にパラっと加えるだけで、料理のバランスがアップ。
炒め物や煮物も最後に加えて温めるだけでOKです。
もちろん、面倒な水洗いなどもいりません。
味は大豆本来のほのかな甘みだけだから、色々な料理に合いやすいこともおススメポイント。
大豆=和食のイメージが強いですが、洋風のサラダやスープ、カレーのトッピングにも。
マリネにしたり、ヨーグルトに乗せるのもおいしいですよ。
食物繊維が摂れる
豆乳や豆腐は、調理過程で食物繊維が豊富な「おから」を棄ててしまいます。
なので、大豆製品のなかでも栄養成分は少なめ。
食べやすくておいしいですが、大豆の栄養成分を摂ろうと思ったときには、効率がよくありません。
蒸し大豆なら、大豆が持つ食物繊維をまるごと食べられます。
まとめ
私たちが健康的にいきいきと生活をするためには、食べ物から摂る栄養がとても大切。
近年、肉ばかりに偏って脂質を摂り過ぎたり、極端な食事制限で栄養が十分に摂れていなかったり、バランスの偏った食事をする人が増えてきています。
そんな中、日本人が古くから食べてきた「大豆」の良さが見直されてきています。
大豆は肉や卵などに負けない良質なたんぱく質が多いだけでなく、様々な栄養素がバランスよく含まれ、食物繊維も豊富。
「健康的なバランスの良い食事」を考える時、とても優秀なお助け食材になります。
一方で年齢とともに高くなりやすいコレステロールは一切含んでいないため、とってもヘルシー。
大豆は、まさに「天然のマルチサプリ」といっても過言ではないほどの栄養パワーを持っています。