2. ローリングストックにおすすめの食品
2-1. 災害時に不足しがちな栄養素
大きな災害直後は炭水化物を食べることが多くなり、野菜を食べることが減るため、次の栄養素が不足しがちです。
①食物繊維
②ビタミン
③ミネラル
災害時にはこれらの不足により、便秘や口内炎などの体調不良を引き起こしやすいと言われています。
炭水化物はエネルギー源ですので必要ですが、不足しやすい栄養素を摂ることができる食品も備えておくことが大切です。
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2-2. ローリングストックにおすすめ食品「蒸し大豆」「もち麦」
常温で保管でき、調理不要、普段の食事にもストックしておける「蒸し大豆」「蒸しもち麦」は備蓄に最適!
①開封してそのまま食べられる
「蒸し大豆」「蒸しもち麦」は素材をそのまま蒸していますので、開けてそのままおいしく食べることができます。電気やガス、水がなくても大丈夫。やわらかく蒸していますので、お子さまからご高齢の方まで家族みんなで食べることができるので安心です。
②常温保存できる
冷蔵や冷凍が必要な食材は備蓄に場所を取るだけでなく、災害時の持ち運びが難しいことがあります。「蒸し大豆」「蒸しもち麦」は常温で置いておくことができますので、電気が止まっていても安心です。
③良質なたんぱく質、食物繊維が摂れる
災害時の主菜には、たんぱく質を多く含むものが必要です。レトルトカレーや魚の缶詰などに加えて、「蒸し大豆」をローリングストックしておけば、大豆の良質なたんぱく質、さらに不足しがちな食物繊維を摂ることができます。また、もち麦の食物繊維量は白米の20倍以上!ごはんに混ぜたり、スープに入れるだけで、手軽に食物繊維がプラスできます。さらに、たんぱく質量も白米の約2倍。もち麦で摂れるたんぱく質は意外と多いのです。
④ビタミン、ミネラルを含む
大豆にはビタミンB1、B2、鉄やカルシウムなどのミネラルが含まれています。また、もち麦にもビタミンEの他に、マグネシウムやカリウム、亜鉛、鉄などのミネラルが含まれています。野菜ジュースや缶詰などと合わせて備蓄し、不足しがちな栄養素を補いましょう。
⑤食べ慣れた味で安心!
災害時は誰もが不安を感じます。そんな時、災害時向けの非常食ばかりでなく、食べ慣れた食品を食べられることが、安心につながります。
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2-3. 「蒸し大豆」「蒸しもち麦」を使った防災レシピ
「蒸し大豆」は大豆をそのまま蒸していますので、そのまま食べるだけでなく、他の備蓄食品と合わせて様々なメニューにすることができます。
【蒸し大豆のカレーライス】
レトルトカレーに蒸し大豆をトッピングするだけで、食べごたえも食物繊維やたんぱく質などの栄養もプラスされます。
材料(1人分)蒸し大豆 | 1/2袋 |
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レトルトカレー | 1パック |
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パックごはん | 1パック |
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①カセットコンロでお湯を沸かし、レトルトカレーとパックごはんをあたためる。
②ごはんにカレーをかけ、蒸し大豆をトッピングして完成。
【蒸し大豆のミートソースパスタ】
ミートソースのパスタはもちろん、クリーム系のソースや和風ソースにも合います。
パスタはポリ袋に入れ、水につけておくことで短時間で湯せんすることができますよ。
材料(1人分)蒸し大豆 | 1/2袋 |
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パスタ | 50g |
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水 | 100ml |
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ミートソースのパスタソース | 1袋 |
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①半分に折ったパスタをポリ袋に入れ、水を加えて30分おいておく。
②パスタソースと30分おいたパスタの袋を閉じ、袋ごと湯せんにかける。(ゆで時間はパスタの袋に表示されている時間が目安です)
③やわらかくなったパスタにパスタソースをかけ、蒸し大豆をトッピングして完成。
※ポリ袋は「高密度ポリエチレン」と表示のあるポリ袋を使用してください。
【蒸し大豆のミルクスープ】
常温保存可能なロングライフ牛乳を使った食べごたえのあるスープのレシピ。
ポリ袋に入れて湯せん調理することで洗い物を減らすことができます。
材料(1人分)蒸し大豆 | 1/2袋 |
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ロングライフ牛乳 | 250ml |
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乾燥野菜 | 適量 |
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コンソメ | 小1 |
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①ポリ袋に牛乳・乾燥野菜を入れなじませる。
②コンソメと蒸し大豆を入れ袋を閉じ、湯せんし10分程度あたためる。
※ポリ袋は「高密度ポリエチレン」と表示のあるポリ袋を使用してください。
【梅しそとツナのもち麦おにぎり】
ローリングストックに多いツナ缶と梅干しを使用してできる簡単レシピ。
蒸しもち麦はそのまま開けてすぐ使えます。
材料(2人分)蒸しもち麦 | 2袋 |
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ごはん | 300g |
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ツナ缶 | 1缶 |
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梅干し | 2個 |
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青しそ(あれば) | 5枚 |
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①ポリ袋に材料を全て入れてよく混ぜ合わせる。
②①を4〜6等分にして、三角形に握る。
【蒸しもち麦のわかめスープ】
市販のスープの粉とお湯があれば手軽に温かい主食スープが完成します。
スープのみより腹持ちが良く、満足感もあります。
材料(1人分)蒸しもち麦 | 1袋 |
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市販のわかめスープ | 1食分 |
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お湯 | スープの素に必要な量 |
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①カップに蒸しもち麦、市販のスープの素を入れる。
②お湯を注いで完成。
※お好きなスープの素でOK!
備蓄食品を、「災害時に食べる一時しのぎのもの、あまりおいしくない食べもの」と考えてはいませんか?「蒸し大豆」のように、普段からおいしく使える食品を「ローリングストック」して、栄養バランスのとれた備蓄食品で災害時にそなえましょう。