1989年 茶花豆(茶福豆)・白花豆
日本で人気の定番商品にした「茶花豆・白花豆」
当時は煮豆商品といえば、昆布豆、金時豆、野菜豆(五目豆)ぐらいでしたが、中国の雲南省産の「大黒花芸豆」「大白花芸豆」といういんげん豆に着目し、この大きく立派で食物繊維も豊富な豆を価値ある商品にできないかと、開発にとりかかりました。甘さを大幅に抑えて食べやすい味に仕上げ、少し大きめのパッケージで、まさにお買得袋として商品化したのが「茶花豆・白花豆」です。その後、業界で約40社が類似商品を出す大ヒット商品となり、今や煮豆の定番商品としてお馴染みになっています。
「茶花豆(茶福豆)・白花豆」誕生物語
それまで日本国内ではあまり馴染みのなかった「大黒花芸豆」「大白花芸豆」は、中国雲南省の標高3,000m近い高山で栽培されていました。
日本の産地環境とは異なり、そのままの輸入しては原料の選別は並み大抵ではなかったため、早々に原料産地に出向き、収穫から選別まで原料厳選の仕組み作りとともに、何度も指導者が足を運んで原料の開発確保に注力し、現地に原料選別の合弁会社も新設しました。
このようにして厳選された原料を使い、それまでお正月に食べていたいんげん豆のような甘い味付けではなく、すっきりとした甘さを基調とし、ボリューム感のあるお買得な商品として発売することができました。
発売当初から味とお買得感が評価され、当時のマルヤナギの売れ筋煮豆商品の2倍~3倍も売れ、大ヒットを予感させるデビューとなりました。
大量陳列とCMで大ヒット商品に
どんどん売れ続けていくなか、食べていただきさえすれば、その味と価格の強みでさらにまた購入いただける確率が極めて高いことが実績からわかりました。そこで、大量陳列を推進し、とにかく売り場で目につき試食をしていただける売り場づくりを行いました。
さらに、平成3年には市原悦子さんのナレーションでテレビCMを開始し、新しいお客様が増えていくように施策を重ね、商品は全国の量販店で販売され、これまでの煮豆市場にない大ヒット商品となったのです。
その後お客様のいろいろなご意見をお伺いするなかで、「もう少し甘さを抑えて、おかずとして食べる豆が欲しい」という多くの声にお応えするため、“おかずになる煮豆”「豆畑シリーズ」としてリニューアルし、「茶花豆・白花豆」として現在に至っています。