機能性研究に関して
当社が扱っている食材は昆布・大豆・もち麦など食物繊維が豊富に含まれており、様々な健康価値が期待できるものです。これらの食材が持つ健康価値を明らかにするとともに、それらをおいしく手軽に食べていただける商品づくりに取り組んでいます。
蒸し大豆の機能性研究
蒸し大豆はおいしいだけでなく、栄養成分の100gあたり含有量などの健康価値についても納豆や豆腐など他の大豆製品より優れた面があります。蒸し大豆の価値を追求するにあたっては、各機関との共同研究も行ってきました。
農研機構との共同研究では、4種類(焙煎大豆・大豆飲料・水煮大豆・蒸し大豆)の丸ごと大豆製品を用いて、大豆の加工方法の違いによって健康効果に差があるのかを調査。消化吸収に影響を与える可能性があることを日本栄養食糧学会で発表しました。
※各大豆製品を食べたマウスの糞便中に含まれる脂質量を比較すると、入り大豆や水煮大豆に比べて蒸し大豆を食べたグループの糞便に含まれる脂質量が少ない(消化吸収が進んでいる)ことがわかります。
また、愛知学院大学・(株)ヘルスケアシステムズの協力を得て行った臨床試験では、蒸し大豆を食べることで腸内細菌叢が変化し、腸内環境改善に役立つ可能性があることを、日本食物繊維学会で発表しました。
※蒸し大豆を食べる前に比べ、食べた後の便中のビフィズス菌含有量が平均で4.4倍に変化しています。
機能性表示食品制度の活用
2015年4月からはじまった機能性表示食品制度では、これまでに蒸し豆や蒸し雑穀商品計6品が機能性表示食品として消費者庁に受理されています。蒸し大豆・蒸し黒豆・蒸しサラダ豆は大豆イソフラボンが“成人女性の骨の成分維持に役立つ”機能性を、蒸しもち麦・蒸し雑穀では大麦β-グルカンが“LDLコレステロールが高めの方についてそれを低下させる”機能性を訴求した商品を発売しました。(2020年12月現在、蒸し大豆と蒸し黒豆2品の販売となっています。)
発芽大豆の機能性研究
大豆の更なる健康価値として我々が着目したのは「発芽の力」です。発芽によって大豆に含まれるタンパク質はアミノ酸に分解され、うまみ成分であるグルタミン酸やリラックス成分であるGABAが増加します。私たちは自然に発芽させるに留まらず、発芽条件や製法を見直すことでグルタミン酸やGABAを有意に増やす「新ギャバリッチ製法」を開発。通常の蒸し大豆よりグルタミン酸とGABAを多く含む「蒸し発芽大豆」という商品を開発しました。
蒸し発芽大豆はマルヤナギのグループ会社「株式会社だいずデイズ」で販売しています。
昆布の機能性研究
昆布には食物繊維が豊富に含まれており、いろいろな健康価値が期待できる食材です。近年減少傾向にある昆布の消費量向上に力添えができればと、北海道ぎょれんと大妻女子大学・青江誠一郎先生の「昆布の健康価値に関する研究」に参加させていただいています。脂質代謝に関する研究を行い、内臓脂肪型肥満傾向の男性の体脂肪率の低下量、血清コレステロー」ル濃度が高めの健常な男女において、昆布摂取は血清コレステロール濃度を改善する可能性があることを、農芸化学会にて発表いただきました。
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